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栽培のポイント

促成栽培のポイント

定植準備

  • 元肥は緩効性肥料を中心に、10a当り窒素25~35㎏を目安とし、燐酸、加里の肥料成分もバランスをとって施す。
  • 無加温・雨よけ栽培では、定植時における畦芯の地温・水分の充実が最も大切。よって、畦立やマルチング・潅水は、土壌水分が馴染み地温が上がるように定植の14日以上前に行う。

定植苗について

  • きゅうり栽培は接ぎ木苗が主力である
    • 購入苗~断根さし接ぎの苗が主である。胚軸から発生した不定根は、それぞれが細く根圏も比較的浅い。しかし、初期の株元潅水等で、根量を多く深く張らせれば草勢維持は容易。
    • 自家育苗~呼び接ぎ、さし接ぎなど。カボチャ本来の太い主根が広く深く張り丈夫。
  • 購入苗の注意点
    • 輸送の問題などで鉢水分が少なく乾いているので、到着後は箱から出し、鉢水分の補給を行う。以降、数日間は管理をしながら馴らしを行う。その後、穏やかな日に定植を行うようにする。

定植~活着まで

定植 活着

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定植前後から活着までの注意点

  • 最低地温18℃以上を目指す。そのため早めにトンネル被覆を行い地温の保持に努める。
  • 土壌水分・空中湿度を共に充分確保する。
  • 根鉢の乾き具合に注意を払い、株元手潅水を随時行う。
  • 1条植/畦幅1.5~2.0m、株間40~45㎝

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活着後から12~13枚展開までの注意点

  • 活着(本葉7~8枚展開)後は、潅水を徐々に控える。(活着後の水分過多は大葉、軟弱徒長になり易い)
  • トンネル内と外の温湿度差に注意を払い、通路散水等でハウス内の乾燥を防ぎ、徐々にハウス全体の温湿度に慣らしていく。
  • 子枝はベッド上から高さ40㎝(6~7節)まで除去し、主枝一番果もその位置(8~9以降)から着ける。ただし、生育が弱めならば一番果の着果節位を上げる。
  • 主枝節間は、10㎝を目標として保温する。6㎝以下で主枝摘芯節数が20節より多くなるときは、主枝着果位置を上げ、また主枝摘芯位置を下げる。着果数と子枝数を制御することで孫枝以降の発生を旺盛にし、後半の収量を伸ばすことができる。
  • 本葉10枚以上でつる上げを行う事を目標とする。
  • つる上げは、その1~2日前からトンネルを全閉せず、徐々にハウス内の温度・湿度に馴らしてから行う。
  • つる上げ後は、少量の潅水(薄い液肥でも良い)を日中に行い、葉の向きを早く正常にするように努める。

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一番果開花~収穫期

雌花開花

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一番果開花から収穫始め頃の注意点

  • 生育が順調な場合は、主枝の7~9節から着果させる。ただし、下節位に過着果して草勢を弱めそうな場合は12節以下の雌花着果を3果までにする。
  • 雌花開花数が増すごとに、徐々に潅水を増やしていく。
  • ハウス内湿度の過不足が起こらない様に、通路の乾き具合には十分注意を払い、随時、通路潅水等を行う。
  • 収穫開始時の草姿は、本葉が16~17枚展開し、生長点より5枚位下で雌花が開花している状態が良い。
  • 主枝一番果の開花、肥大頃より少量ずつの潅水・追肥を行っていく(うすい液肥など)。
  • 草勢維持のために9~10節位からの側枝を1本位放任し、力枝とする。
  • 換気は徐々に行う。また冷気は地面近くに入り、地温を下げ側枝の発生を妨げるため、直接株に冷気が当たらないよう換気を行う。

主枝摘芯から収穫最盛期の注意点

  • 主枝摘芯は、側枝の生長点を2~3本残した状態で行い、草丈は160㎝以内とする。
  • 主枝摘芯頃から収穫量が増えていくので、天候等を考慮しつつ本格的な潅水、追肥を施用する。
  • 地温の低下を避けるために、潅水は晴れた日の午前中に行う。
  • この時期より枝の発生状況を見ながら、混んでいる部位を中心とした摘葉を始める。
  • 力枝は、混み過ぎない限りは利用するが、混み合う用なら摘芯し、枝葉の偏りを軽減する。
  • 力枝以外の側枝は1~2節止めを基本にするが、樹勢が低下した場合は、随時放任する。
  • 外気温の上昇に伴い、収穫量が増加してきたら、肥料切れや水分不足を起こさない様に、積極的且つ的確に潅水・追肥を行っていく。
主枝摘芯時、収穫最盛期